猛獣骨格標本と軍事・歴史グッズの関係
当店では猛獣骨格標本と軍事・歴史グッズという取り合わせで商品販売をしています。一見、両者に関係はなさそうに思われるかも知れません。ところが歴史的には猛獣狩りは軍事訓練の一環でもありました。また猛獣を倒して王の力を見せつめるパフォーマンスもありました。
上の写真はアッシリアでのライオン狩りです。19世紀までライオンは中東からインドにかけて広く分布していました。聖書など昔の書物にはこの地域のライオンがよく登場します。従者たちが藪に潜むライオンを物音で追い出し、戦車に乗った王がそこに弓を射かけます。
次もアッシリアのレリーフで、王が素手でライオンの首を絞めている場面です。実際には頭に矢を射ぬかれていることでもわかるように、王は死ぬ直前のライオンの首を絞めています。元気なライオンを相手にすれば、どんな勇者でも一たまりもなくやられてしまうでしょう。そこまで弱ったライオンが相手であっても、わずかな油断で大けがを負いかねません。力を見せつける王も命がけです。
最後は少年時代のアレクサンダー大王によるライオン狩りです。1世紀頃までは、少数ながらヨーロッパにも住んでいました。ギリシアとペルシアの戦争では、ペルシア軍のラクダがマケドニアの山中でライオンに襲われたとの記録もあります。アレクサンダー大王もマケドニア山中のライオン狩りで軍事訓練をしていたと思われます。ただ、このモザイク画のように短剣でのライオン狩りはあり得ません。裸体なのは美術的な表現でしょう。それなりの武器と服装で望まないと、猛獣狩りはきわめて危険です。
日本でも大名達は鷹狩りで軍事訓練をしてきました。ライオンやトラは日本に生息していませんでしたが、ツキノワグマ、イノシシ、シカなど、それなりに大型の獲物は多く生息していました。当店の商品ライン・アップの二本柱には、そうした関連があります。