大型ネコ科の起源は中央アジアか?
ニューヨークにあるアメリカ自然史博物館のジャック・ツェン博士は大型ネコ科の進化について画期的な発見をしました。それはライオンやトラなどを含むpantheraすなわちヒョウ属の最も古い化石がチベットで発掘されました。
それまではタンザニアで発見された360万年前の化石が最古のものでした。しかしながら下の地図のように、その後の大型ネコ科各種の分布が中央アジアで重なり合うので、この地域がヒョウ属の発祥地であると予測されてきました。それが実証されたのです。
新種Panthera blytheaeは595万年から410万年前に生息していたとされます。現在のユキヒョウと近い関係にあったようです("Panthera blytheae: Oldest Big Cat Fossil Found in Tibet"; Breaking Science News+ November 14, 2014)。
ヒョウ属がそれまでのネコ科より際立って頑丈な頭骨と吼える能力を身に着けたのは、高山の生息環境と関係があるのでしょうか?いずれにせよ、今後の研究が期待されます。